【アクティブシニアの食卓】食品の安全とは何か フードファディズムを克服しよう
最近、中国の冷凍ギョーザに関するニュースによって、日本国民の食品の安全性に対する関心が高まっています。
http://sankei.jp.msn.com/life/body/080309/bdy0803091137001-n1.htm
O157とか、BSEとか、何かセンセーショナルな問題が起こるたびに、国民の食品の安全性に対する関心が高揚し、七十五日を経たあたりでそれが消失していきます。まさしく熱しやすくさめやすい日本人に特有の風潮ともいえるでしょう。
一方では、あまり情報が一般化されていないこともあり、日常的な食品の安全管理については、あまり関心がもたれていません。
筆者は栄養学の専門家であり、食品の安全に関しては直接、実証研究を行ってはいません。しかし、食品の安全性に関する総合的な問題はいつも考えています。そこでこのシリーズの最終回を記念して、筆者の食品の安全性に対する考えをまとめてみます。
多くの一般的消費者の陥っている、もっと大きな落とし穴は、食品自体のもっている毒性に無知なことです。食品の危険性が外部から加えられた農薬や、養殖に用いられた抗生物質の残留物に、つまり広い意味での添加物のみにより生じていると考えることが最も大きな迷信なのです。
事実はそうではなく、食品の自然的存在自身にリスクが潜んでいるのです。かつて、狩猟と採取が中心であった縄文時代、人々は動物性の食品は自由に食べ、植物性食品は大変慎重に摂取していました。動物性食品は、人間の体の成分にとってほぼ安全です。フグの卵巣の毒などはむしろ例外的です。したがって、北海道のアイヌの方々とか、沖縄の方々の食生活にみられるように、縄文人の生活は、食肉や魚介類中心でした。植物性食品に関しては果実以外は大変慎重に摂取されていたのです。
植物は動物のように、移動することにより外敵から身を守ることができません。したがって体内に毒(あくを含め)をもつか、クチクラ(角皮)というよろい(トゲはその極型)を身にまとい、身を守っています。人類が自然界の植物を野菜にするために品種改良などの多くの工夫をしてきたのです。
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