こんなんつくってます:ジョイント(堺市北区) 冷凍弁当 /大阪
◇安全性に配慮、栄養管理も--生活習慣病やメタボ対応
トレーに入った野菜の煮物や肉じゃが。薄味ながらだしのこくが口の中に広がる。この弁当、実は生活習慣病などに悩む人のために、塩分を減らし、カロリーを抑えた「病体食」だ。製造元の「ジョイント」は、全国90のフランチャイズ店を拠点に、弁当の宅配事業を展開している。中国産食品や食品添加物の安全性が問題となる中、無添加にこだわっている。
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20080411ddlk27020559000c.html
同社が使う中国産食材はサトイモのみ。無添加で弁当を作るとなると、当然コストはかかる。一般に、弁当の食材にかけるコストは販売価格の35%前後だが、同社は45%。大田利和社長(65)は「食と病気は大いに関係があるとされる。それなら、口にするもので治すことができないか、というのが基本です」と話す。
無添加をうたう以上、消費者の要求も厳しくなる。「以前、かまぼこ一切れが入っていたら、『かまぼこには添加物を使っているだろう』と指摘があった。その辺は、お客さんの方がよくご存じですわ」。今は無添加の練り製品があり、たいていの食品は無添加がそろうという。「低カロリーでもおいしい」という条件を満たさないと、継続的に食べてもらえない。このため、砂糖は使わず、煮物などは根菜類から抽出しただしで味付けするし、カツオと昆布だしも使っている。
10年余り前、高齢者向けの宅配弁当事業を始めたが、独居の高齢者は案外、警戒感が強く、営業に苦労した。「大失敗。時代が早すぎた」と苦笑するが、この経験が患者向け弁当に生きた。「退院後、自宅で栄養管理ができた食事をしたい」という患者さんの声がきっかけで、病院関係者らに1年かけてリサーチした。病院の紹介で新規ユーザーを得るパターンが多い。
最も気を使うのは、食中毒対策。「高齢者や病気の人が相手だから、ちょっとしたことでも重大な事態になりかねない」と大田社長。そこで考え出したのが、冷凍状態での出荷だ。昼夜2食の1カ月契約が基本で、週1~3回ペースでまとめて配送できるため、コスト削減効果もある。解凍・加熱しても作りたての味を落とさないため、急速・低温冷凍する。
製品への異物混入も神経を使うところ。松原市の自社工場はじめ、提携先の工場でも従業員が毎週2回、1時間かけてピンセットで髪の毛などを除去する。「冷凍のおかげで、日勤だけで土日は休み。従業員には、他の食品工場より楽させてもらってるんだから、衛生管理で恩返ししよう、と言ってます」
これから力を入れるのが、メタボリックシンドローム対策のカロリー計算された冷凍弁当だ。内臓脂肪が多い、高血圧、高血糖など「メタボ社員」の減少に取り組む企業が増えていることから、企業への売り込みを図っている。1食あたり(米飯150グラムを含む)600キロカロリー以下に抑えられており、社員食堂での昼食・夕食用を想定している。
「メタボ体形」の筆者も試食させてもらった。揚げ物はほとんどなく、焼き魚、肉や野菜の煮物が中心だが、意外と量があり、思わずご飯をおかわりしたくなった。【花牟礼紀仁】
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◇ジョイント
堺市北区北花田町4丁89の23。電話0120・041・492。従業員約50人。07年9月期決算の売上は約5億円。病体食は、高血圧・心臓病、腎臓疾患、糖尿病の3種類あり、1食あたり(米飯別)740円から。高齢者向け弁当は同560円。メタボ対応は5食1セット(同)3950円。1カ月契約が基本。
毎日新聞 2008年4月11日 地方版
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