「にがり」規制、苦渋の延期 厚労省 規格化や製造管理で業者の反発強く
ダイエット効果があるとして数年前、ブームとなった「にがり(粗製海水塩化マグネシウム)」について、厚生労働省は四月から、製造業者に「食品衛生管理者」の設置を義務づけるなどの規制を予定していたが、業界の反発を理由に延期した。実施のめども立たない異例の事態になっている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/96255.html
厚労省は規格基準を改正してにがりを規制対象となる食品添加物とし、食品衛生管理者の設置と、塩化マグネシウムの含有量を12-30%とする規格を設ける予定だった。
にがり製造業者は大半が零細とされる。食品衛生管理者の資格取得講習は東京でのみ開かれ、受講料は数十万円、受講期間も一カ月半と負担は重い。また、市販されているにがりの塩化マグネシウム含有量は「製法によりさまざま」(業者)。「規格外となると有害でもないのに販売できなくなり、にがりを使う豆腐製造にも影響が出る」(同)と不満が噴出。同省は三月末、規制延期を決めた。
にがりは海水から塩を作る際の副産物。濃度の規格や製造管理の規制はない。ブームの際には、塩化マグネシウムの含有量に十倍近い幅のある商品が出回り、「食の安全」の観点から規格を求める声が出ていた。
同省は「業界の反発が強く、再調査せざるを得ない」と戸惑う。札幌の佐藤雄三・医療食環境情報センター長は「高濃度のにがりを摂取した死亡事故もあり、濃度規制は必要。今回の延期で業者保護を優先する厚労省の中途半端な食品衛生行政が浮かび上がった」と話している。
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